4月26日(日)午後1時から第101回ロシア語サロンが開かれました。
今回のゲストは2月のサモワールお茶会にもゲストとしてきてくださった小川マリア
さんです。マリアさんはロシアのサラトフ州のご出身のロシア人です.。
日本人の大半がクリスチャンではないのにクリスマスは今や国民的祝日レベルのお祝に
なっていますが、キリスト教徒にとってはもっとも大切な祝日の復活祭(イースター)についてはあまり知られていません。今回はマリアさんがそのイースターについて話してくださいました。
マリアさんのお話より:
復活祭ーロシア語ではПасха(パスハ)ー はイエス・キリストの復活を祝う、ロシア正教徒にとっての重要な祝日です。すべての人の罪を背負ってイエス様が十字架に磔になり、その埋葬から3日目に復活したことは信仰の礎です。パスハは毎年祝う日が違う移動祝祭日でかならず日曜日です。パスハの前には約40日間の精進の期間(Великий пост)があります。これは肉や魚など食べものを制限するだけではなく、心や体を清めめ、悪癖や悪い行いを慎む時期でもあります。パスハの直前の一週間(受難週)は特に厳しく身を慎み、食べものの制限も厳しくなる時期なのですが、この週の聖木曜日には盛大なお祝の準備が始まります。この日は「清めの木曜日」とも呼ばれていて罪を清めるために体も清潔にし、家の中もきちんと整えることになっています。お祝の特別なパン、クリーチが焼かれ、ゆで卵にはきれいに色が塗られます。昔はタマネギの皮を煮出した汁で卵をワイン色に染めていました。今では様々な食料用のペイントや簡単に卵にくっつくシールなどもあります。
пасхальные яйца
最近では簡単に貼り付けられるシールも売られています。

клич*
(こういう形に焼いて上にアイシングをかけて飾りつけます)

次の日ー聖なる金曜日はキリストが十字架に磔にされた一番恐ろしい日です。聖土曜日はキリストが埋葬された日で、この日はすべての教会で 日没から夜明けまでクリーチやきれいに飾られた卵が清められます。教会のまわりにテーブルが用意され、そこに信者たちが持って来た、パスハの食卓に出されるクリーチや飾られた卵、その他のご馳走を並べます。クリーチの上には赤いろうそくを灯します。教会から神父さんが出てきてテーブルの周りを歩きながら料理と信者たちに聖水をふりかけます。
聖土曜日の真夜中にはすべての教会のドアが開け放され、主任司祭を先頭に十字架やイコンを掲げた神父さんたちのあとに信者が続いて教会のまわりを行進します。この行進が終わると厳かに聖歌が歌われ、主任司祭が「キリストは蘇りたまえり!」と宣言して 聖なるキリストの復活を祝うパスハが始まります。信者たちも「キリストはまことに蘇りたまえり」と挨拶を返します。
聖なる日曜日には家族や友人たちが集まって
「キリストは蘇りたまえり」"Христос Воскресе !"
「まことに蘇りたまえり」 "Во истину Воскресе !"
とパスハの挨拶をかわし、テーブルにならんだご馳走を囲んでお祝します。もちろん、主役になるのはきれいに飾られたクリーチです。
----------------------------------------------------------------------------------
マリアさんが差し入れてくださったクリーチ。御菓子作りの得意なお友達のお手製だそうです。上の飾りはマシュマロ生地で作られています。

スピーチの後、このクリーチを切って試食することにしました。
クリーチの向こうに写っているのがマリアさんお手製のイースター
エッグです。


包丁がよく切れなかったこともあり、やわらかい生地が崩れてしまいました。

西側諸国のカトリックの復活祭でも卵がお祝に使われていますが、これは卵が新しい命の象徴とされているからだそうです。
ロマノフ王朝のロシア皇帝が妻に送った宝石がいっぱいのゴージャスな卵ー
ファベルジェの卵の話も出ました。
lachiart.com
紅茶やフルーツケーキ、クリーチでティータイム。
みなさんに少しずつ自己紹介をしていただきました。今回は参加者10人中3人がウズベキスタンに関係のある方でした。会員のAさんは日本語教師としてサマルカンドの大学で教えていらした方、受講生のSさんは青年海外協力隊員としてタシケントで聴覚障害のある子どもたちにマッサージを教えておられたそうです。
その時の教え子のセルゲイというロシア人の少年が去年東京で開かれたデフリンピックに空手の選手として出場し(現在はロシア在住)84キロ級で金メダリストになったそうでした。(セルゲイ・テチューシキン選手)
その彼から「タシケントでマッサージを教えてもらった先生を探してほしい」と頼まれたボランティアの方がSさんを探し当てて連絡してこられ、20年ぶりで昔の生徒さんと連絡がついたとのことです。今回は時間が無く再会は叶わなかったそうですが、素敵なエピソードですね。写真を見せていただいたら、かつての「かわいいセルゲイ少年」はすっかり貫禄がついていましたが、20年前のタシケントでのSさんの授業風景の写真をずっと持っていてくれて、Sさんは涙が出そうになったとのことです。今度はぜひロシアへ彼に会いに行っていただきたいですね。
もうお一人はアリョーナ・チャガイ先生です。ウズベキスタンのご出身で、ウズベキスタンの大学で日本語を教えておられ、現在は名古屋にお住まいで名古屋大学や愛知大学でロシア語を教えていらっしゃいます。9月のロシア語特別講座の講師を引き受けていただいています。
最後にみんなで卵を手に記念撮影!
左側 手前から3人目がアリョーナ・チャガイ先生です。

今日のテーブルを飾るためにイースターエッグを製作しました!異教徒が作ったものなので、、、残念ながら教会で神父さんに清めていただいていませんが、、
参加された皆さんにお土産にさしあげました。
